*2017年8月15日にNHKラジオで放送された。2018年8月14日まで「らじるらじる聴き逃し」で聞くことができる。
半藤一利(1930年生まれ)、保坂正康(1939年生まれ)、加藤陽子(1960年生まれ)の鼎談。繰り返し聞けるので畑作業しながらも含め何回も聞いた。
冒頭のナレーションが「日本はなぜ無謀な戦争に向かったのか。その道を振り返り今何を学ぶのか」と視聴者に問いかける。つまりNHKラジオはアジア太平洋戦争に突き進んだ日本の戦争を無謀な戦争だったと規定し、なぜそのような無謀な戦争を止められなかったのか?と問うているのだ。
米国との戦争は日中戦争(日本の満州国建国から中国全土へと戦線を拡大した、或いは引きずり込まれた)を勝利で何とか終結したい延長線の戦争だったようだ。関東軍が天皇の統帥権を無視して先手先手と戦線を拡大した。政府も止めることはできなかった。なぜ可能だったのか。一口で言えば国民の熱烈な支持があった。1929年の世界恐慌による国民の生活苦、不満の受け皿の役割を時の政権も政党も果たせなかったという。国民は短兵急な解決を望み、関東軍が中国東北地方への侵略・植民地化に生き抜く展望を提示した。その事をラジオ・新聞がこぞって全面支持した。というかそういう国民世論を煽り誘導した。
7月12日。続きます。